日本財団 図書館


活動方針

 

将来のシステムの併存の一部としてロラン-Cとユーロフィックスが使用される可能性は欧州において以前より高くなってきた。また欧州では、GPSが妨害を受けやすいとの認識は増し健全な併存システムの求めは議題になることが確実である。

上記のように欧州各国の政策の不統一は克服されるであろう。特にGPS の運用国である米国は確実な併存システムの要求を結果として引受ている。欧州の最初の活動方針は政策の違いを克服することである。欧州連合は言うまでもなくこのエリアのキープレイヤーある。

 

欧州委員会はERNP(European Radionavigation Plan) の作業をしている。-この資料は約一年間試案のまま凍結されている。スケジュールとしては1999年末にERNPを完成し発行するための基として春の欧州議会により取り上げられるために要求される決定準備を今行わなければならない。ロラン-Cとユーロフィックスは将来の重要な要素としてその計画の部分を占めるべきである。欧州の展望としては、米国から離れて自立するには今から10乃至15年はかかる―ロラン-Cの運用の継続と拡大なしにもしも国際管理のGNSS2 を待っていたら―。それに加えて最適な回答としてロラン-C/ユーロフィックスは今から一年あるいは二年で(米国から) 独立できる可能性(some degree) がある。NELSは約4,300 万USドルでロラン-C/ユーロフィックスシステムで全EUを覆域にすることができると計算した。さらにこのシステムの年間運用費用は約1,100 万USドルであろう。さらなる可能性は欧州大陸全体を覆域とするためのロラン-Cとチャイカの複合がある。この作業はロシアとの間で各国ごとに行われている。しかしながら、主にロシアの経済状況から見て困難がある様である。

おそらくこれらの活動の最良の調整機関としてEUが期待されるであろう。ロラン-Cは多様な電波航法政策を持っている国により囲まれた欧州(NELS)の一つのシステムとして運用されている。実際、協力そのものは彼らの電波航法政策の相違のある国の間で行っている。

現在の基本的な問題(Loophead とBrest コントロールセンター に加え組識は最も重要な活動方針が何かを考えなければならない。全ての国で最も必要なユーロフィックスの実行計画を行うための予算を賄うことはできない。全ての国で必要なASF 計画の継続のための予算を賄うつもりがないか、あってもできないかもしれない。欧州のロラン-Cの窓―システムの利益を論証すること―としての行動に勢いを得ることはできないように思える。NELS は依然として今日欧州で運用されている唯一の国際的な電波航法システムである。(DECCAは閉局することが確認されている) 他の全てのシステム―運用されているかまたは開発が計画されている―はGPS の補強システムである。まだ大変不確実で10乃至15年はかかるであろうGNSS2 を除いて。NELSの協調は弱体である。組識―および欧州におけるロラン-Cの開発―は外部からの支援が必要である。この必要であるように見えることが欧州における政策的突破口である。そして考えられる要点は欧州委員会である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION