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D. カバレージ

 

ロラン信号は地球の表面を伝播するので、ほとんど何処ででも飛行場の滑走路の上で でも受信することができる。これはサービスエリアの見通し線内に多くの空隙のあるVO R/DME と相違する。ロランのカバレージは地形的な状況により信号強度に影響を受けるので絶対ではない。しかしこれらの影響は新しい受信機の技術により極めて稀になる。

 

E. 精度

 

ロランは高精度な横方向の位置情報を与える。FAA はロランにRNP.3 すなわち、10分の3 マイルの承認を与えた。Flight Management Systems(FMS)はマルチプルDME が高精度の性能を持っていることにより行える。基本精度(non-augumented)GPSはRNP.15すなわち100 分の15マイルである。航海や Terminal maneuvering(米国ではアプローチコントロールをこう呼ぶ) の目的では全ての三つのシステムは同じである。

LORAN とFMS/DME は垂直情報は提供しない。したがって精度が±50フィートの気圧高度計を使用している。―― 実質的にGPS と同等である。

航空業界では、GPS 、ロラン、INS/IRS それに FMS/DMEの全ての航法システムはポイントとポイント(対圏) 航法の機能があり、エンルートとアプローチコントロール飛行のための精度として互換性がある。

 

III ロラン開発の次のステップ

 

1993年に米国の政府機関とDOT はロランが2000年に廃止されると発表した。この決定は全てが明らかになったことにより覆され、DOT と議会はロランの障害の復旧と近代化のプログラムに着手しようとしている。

1994年のFRP が発表された時、ロラン受信機の販売は停止し、政府の認証作業は凍結された。しかしながら、ロランの技術開発は留まってはいなかった。受信機とアンテナは最新の技術で大いに改善された。

 

ここで必要とされたことは、

A. 降雨性静電気の問題の解決

降雨性静電気の条件下で既にH-フィールドアンテナのテストを実行している。1999年には完了する。

 

 

 

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