提案
原提案をわずかに修正したバージョンを以下に再掲する。
IALA・VTS委員会の作業部会5は、次の点に留意する。
1. VTSには、当該VTSの管轄範囲内にある船舶へ、地域の安全関係情報及び通航管理情報を放送することが要求されている。
2. 輻輳している海域における航行安全の基準は、この情報が、船上の航行情報表示画面において航海者に対して直接表示されることができれば、向上されることになろう。
3. ECDIS内には、海図データ、レーダー映像、ARPA1、AIS2の対象物体の他に、航海者が表示させたい情報を航行表示画面へ挿入できるようにさせる装置がある。
4. この装置は、VTS情報の表示を含ませるように進展させることができるものと思われる。
また、次の点にも留意する。
5. 真の意味におけるECDISの開発と平行して、IMOに追従しないシステムの海上における使用が増大しており、また、この2種類のシステムの動作特性は、量的に増加する方向で一点に交わりつつある。
6. VTSセンターから船舶へこの種の情報を放送する方法とこの情報を表示する方法とは、標準化される必要がある。
そして、次のことを提案する。
7. IMOに追従するしないに関わらず、全ての航行システムは、VTS情報を受信し処理し表示することができるべきである。なかでも特に、
a)全てのVTSデータは、独特の色もしくは線種コードを用いて、当該データを海図データ、レーダー映像、ARPAの対象物体、AISの対象物体、航海者の手動による入力事項とは相違させ、舶用航行システムの中に区別されている層として保管され、適切な手法により表示されるべきである。
b)VTS情報は、一連の「VTS対象物体」として整理されているべきである。
c)グラフィックス用の記号形象には、VTSセンターから受信するVTS対象物体についての、新しい記号形象を含めるべきである。
d)補足情報は、平叙文ではない場合は、提案されている「状態コード」から持ってこられるべきであり、要求があれば示されるべきである。
e)VTS情報の表示は、補足情報についてのECDIS表示基準3「S-52」の第7.2節(f)の通りになっているべきである。