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討論

参加者:Mr. R Kjennbaken, ノルウェー、他英国、カナダ、フランス、南アフリカ。

質問の答え:全ての基地が風力発電に適しているわけではない。その他の問題では乱気流を考慮しなければならない。風力発電の設計は使用する場所の制限を受け、風のエネルギーは広範囲であり、微風から強風又はそれ以上の風まで含まれている。更に発電機には可動部分があるので、現状ではたびたびの維持管理が必要であり、遠隔地の設定には補給上の困難性を伴う。問題は下記の2つに特定されている。一つはタービンブレードのバネがよく故障する。改良を試み、2個のバネを使用しバネの内側にもう一つのバネをいれて解決すると推定している。もう一つの問題は固定ワイヤーがパタパタ音を立てる。しかしこれで発電機を壊すことはない。氷雪雨は風力発電の使用を制限する要因である。カナダでは風力発電と太陽光発電パネルとの複合システムを試み、ここの風力発電機はリング状のブレードを集めた小型風車から出来ている。しかし依然として風雪雨は、風力発電機の使用を広く広める為の抑制要因であると考えられている。

風力発電は維持管理を良くすればうまく稼動し、高電力消費の個所では特に太陽光発電システムよりも良い。コストを比較すると、太陽光発電システムは、電力消費量が500W/日以下に、風力発電は4000W/日以上に適している。

風力発電は、高電力を発生させるので、施設を保持するために建物や自動灯台に熱を供給することができた。更に太陽光発電システムとの複合システムは一部の航路標識で電池の大きさを小さくするのに役立つ。

 

潮流発電システム

Mr. T Ikeda 海上保安庁 日本

発表は、海中に設置してある潮流の変化を利用するプロトタイプ発電機の現場テストの説明である。研究の目的は容易に見通しを立てる事が出来る潮流のエネルギーを利用して、潮流発電機構やバッテリーの小型化を図り業務改善の手段とする事である。

テスト結果は実用に供する事が出来る発電機の特性が決定出来ると期待される。

討論

参加者:Mr. E Sire, ノルウェー、他米国、アイルランド

潮流発電システムの維持管理サイクルが海洋生物に影響するかの質問:この問題は認識しており発電機が海の成長を妨げない方法の研究を開始していると回答。

この点に関しアイルランドの経験である浮標に海の成長を妨げない超音波法の説明があり、この技術を発電機に応用する提案があった。水車とその前後の材料との間で電蝕反応は起きていないが、実験を継続して実地配置したときに問題が起きるかどうかを確認する。コスト面で波力発電機を比較する場合に困難なのは、この潮流発電機はテスト用である程度は研究開発用の手作りであり、その為に商業目的に製作したときのコストの見本とはなりにくい。

 

 

 

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