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3. 5 自動識別システム(AIS)

自動識別システムは前セッションで委員会が扱った最も困難な問題であろう。数年前IALAは現在DSCで知られている自動識別システムの概念を発案し、システムはIMOとITUで承認された。1995年IMOはIALAにGP&Cの技術面の研究を依頼した。この研究にはシステムが世界で運用する周波数要件を含んでおり、もしシステムの機能と運用要件が満足すれば、ITU-R勧告を作成し支持書を添付してITU委員に提出する。この作業は大変にうまく行き、多くは電波航法委員とIALA委員のおかげであると喜んで報告する。今日までに下記の重要な問題が解決した:

● IMOにおいてユニバーサルAISの性能基準の承認

● ITUにおいて世界AISの技術特性

● 世界電波会議、WRC97においてAISの為の海上VHF2チャンネルを世界的に配分。

この様に基準と周波数で、今年の末にはIMOが全船舶にたいし強制‘搭載要件’としてAISを採用できる状態になった。

AISとVTSとは航路標識と船相互間の機器と同じく密接な関係がある。何人かのIALA委員の要請により、AIS臨時作業グループを召集し、システムを世界中で使用したときに起きる多くの技術や運用上の問題を論議し解決してきた。 最初の会議は1998年9月14〜16日にパリーIALA本部で開催され、会議は全IALA委員と工業会委員に開放されているのでこの重要な会議にぜひ参加するよう強く勧める。

3. 6 遠隔操作と監視

本会議においてエンジニアリング委員会は遠隔操作と監視システムの勧告を提示することとしている。エンジニアリング委員会の要請により電波航法委員会は遠隔操作と監視システムに使用する通信回線の種類についての資料を提出した。

3. 7 電子海図表示と情報システム(ECDIS)

ECDISは大変革新的なシステムである。電波航法委員会の最初の関心は、電波航法システムに対する要求であった。委員会の第6セッションの情報資料でこの問題の結論として、制限水域でECDISを使用する時の、航路標識システムの要件は精度であることを指摘した。

3. 8 レーダビーコン(レーコン)&レーダ反射物標強化

1995年IALAはレーコンに関する勧告を行った。この資料は基本的には電波航法委員会が今まで実施してきた作業の根幹になっている。しかしレーコンサービスエリアの公布問題を会員に知らせる必要な事項が残されている。

● レーコンサービスエリアを決定する為数多くの海上テストが実施され、信頼できる無効地域の計算方法を確定した。

● 草案は出来ているが、次回セッションの委員会で再検討する。

最近、レーダの浮標検知能力を増強させ、より広範囲で確実にレーダ信号を反射させ るレーダ反射物標強化装置の機能に関心がもたれている。この問題の資料は後ほど会 議に提出する。

 

 

 

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