3. 2 ロランC-チャイカ
ロランCは最近再び問題の話題となった。米国からのこのシステムに関する報告では、アメリカでは待ち構えの状態になている。 欧州や極東ではNELSやFERNSを通じて運行している。Eurofix(GPS付ロランCをDGPSの搬送波として複合使用する)は実験段階であり、後程会議で複合GPS/ロランC受信機の開発についての話が聞けるだろう。
● IALAはロランCとチャイカチェーンのマスターリストの詳細、及び既存の到達範囲の図面と計画システムのマスターリストは保持している。委員会はこの出版物に含めて、ロランC、チャイカ又は合同ロランC/チャイカチェーンの計算又は予測到達範囲の基準と、新又は変更したロランCのGRIやチャイカチェーンの設定に使用する手続きを作成した。
● 委員会はロランC、チャイカ又は合同ロランC/チャイカ受信機の性能基準を作成した。
● DGNSSの搬送波としてロランCの使用は、ごく最近、委員会会議の情報資料の中で検討している。
3. 3 全世界電波航行システム
IALAは、将来民間や国際間で管理された全世界電波航行システムの提供に関し、IMOと共に研究にたずさわっており、検討の為の性能規格を作成した。特に電波航法委員会は前回にセッションで下記事項を行った:
● 非国際協定船や特殊用途の船と、港湾進入口、接近及び制限水域の航行度要件の勧告。
● GPS, GLONASS, 合同GPS/GLONASS受信機向け性能の開発支援。
● 現状及び将来の電波航行システムの論文作成。この論文は後ほど会議に提出する。
3. 4 電波航行(ラジオビーコン)バンドの将来計画
最後の年に、委員会は情報や議論をまとめ、独立したラジオビーコンからDGNSSの送信が出来るように電波規則の変更を国家PTTに陳情した。この陳情は結局報われた。ITU世界電波会議、WRC97は1997年11月規則の変更を了承した。近いうちにラジオビーコンサービスをやめるのが多くのIALA委員の意向であった。いまや電波周波数帯の再計画と、混信の無いDGNSSサービスへの周波数配分の検討が可能となった。本作業と平行して:
● ラジオビーコンバンドの周波数配分を容易にするソフトを開発した。前回の委員会会議で特別作業グループを設定し開発したプログラムモデルや周波数計画ソフトの評価をした。この作業グループは一度会合し、ここハンブルグで2回目の会議を計画している。
● 1985年ラジオビーコンジュネーブ構想の修正論議をする為、ヨーロッパ海域の管理特別会議を1998年10月の始めに開催する。
● DGNSSサービスや周波数要件についてのメンバー計画要請を最近提出した。
これによりヨーロッパ海域におけるDGNSSサービス提供は到達距離と利用率が強化され、世界のほかの地域におけるIALA委員に有益な運用と技術情報を提供するだろう。