電波航法委員会はハワイの会議以降9回、8回はSt. Germain en Layeで、1回は南アフリカのケープタウンで会合した。この会議はセッション第4会議でIALA RAD1作業グループと合同で1995年11月ケープタウンで開催した。 各委員会会議には平均24名の代表、関連機関、工業会員が出席した。
3 作業プログラム。
作業プログラムはハワイ会議で承認された。 各会議でこのプログラムを検討し必要ならば改定し、変更するごとに理事会の承認を求めた。
9表題の作業グループを設定した:
● 世界航行衛星システムとデファレンシャルGNSS
● ロランC/チャイカ
● 世界広域電波航行システム
● 電波航行(ラジオビーコン)バンドの使用
● 自動識別システム
● 遠隔操作と監視
● ECDIS
● レーダビーコン(レーコン)レーダ反射物標強化
● 地域電波航行計画
各表題には作業数と完成期日を含む。
3. 1 世界航行衛星システムとデファレンシャルGNSS
過去4年のセッションの間に世界衛星航行システム(GNSS)と特にデファレンシアルGNSSは時に重要問題になってきた。
● 初期のセッションでデファレンシアルGNSSの解説パンフレットを作成した。このパンフレットには地域DGNSSと広域DGNSSの使用と原理を記し、ラジオビーコンからDGNSSサービス計画と導入の手続きを説明した。
● 委員会が提唱したITU勧告823に対する修正提案をITUが採用した。勧告823は海洋ラジオビーコンからDGNSSにたいするデファレンシャル送信の技術特性を定義している。
● 委員会が提案したDGNSS受信機の性能規格草案はIMOで採用された。
● FM放送送信機によるDGNSS送信の研究から、このようなサービスは航行の主要手段としては、国際的に受け入れえられた規格に対する完全な監視ができるまで使用するべきでないとの委員会勧告となった。
● 周波数域283.5〜325kHzのDGNSSの特性におけるIALA勧告草案を作成した。この文書の目的は信号送信が、信号様式、到達範囲(伝播モデル)、信号の監視と範囲、利用率と欠陥/故障をユーザーに対して正常であることを確立するにある。最近委員会において一日研究会を開催し論議し、この勧告草案を了承した。IALAの会員と工業会の会員が参加した。しかし全ての点で了解点に達したわけではない。作業グループは更に1998年9月の末に未解決な問題を解決するべく計画している。
● 委員会はDGNSS基準と送信局の表を作成し維持管理している。
● 重大な関心事に、ある国がGPSとGLONASSの周波数を通信システムと共有を認める提案がある。この提案は現在幾つかの国で検討中である。ごく最近の会議で作成した資料で、IALA委員は地上における如何なるGNSS周波数の配分にも反対であると勧告した。これは既存のサービス(GPS& GLONASS)の質を落とし、将来のGNSSの発達に悪影響を与える。