例えば我々航路標識にかかわってきた人たちは、近代技術を導入して、無人灯台に移管する時に経験した政治的感情的な困難さを知っている。もう一つ厄介なことは海洋は自由の考え方であり、時には船はどこでも好きなときに航行できる権利があると受け取られかねない。しかし各種の潜在的な危険物を運搬する大型船の増加で、ある種の禁止事項が導入されることは明白である。
各種の漏洩事故は我々の地球が汚染に対し脆弱である事を教えてくれた。中東海域におけるドラマチックな救出作業は、我々はいかにお互いに、そして相互保全システムの開発に依存しているかを示した。技術は常に進歩し、そして新しい可能性とより良い方法を提供している。
VTSの導入が一例であり、VTSが本会議の重要な部分を占めていることは大変喜ばしい。VTSの第一段階は1960年代で、そのとき最初の通航分離帯が提案され、自主的に導入された。IMOにより1972年に強制通航分離帯が導入され、それ以来何千人の人命が救助された。
我々はごく最近分離計画との関連で強制船舶通報システムを広く紹介し、この段階を進めることを検討する時期に来ており、交通管理システムを特定の危険性が高い海域に設定する提案をした。この案は以前にも提案され、賛成と反対の交点で論議された。しかし、船の移動を強制的に制御する点に関して新しいものは何も無い。
我々は道路交通で強制交通制御をしている。高速自動車道路の分離は地上の交通分離計画である。鉄道交通は安全の見地から厳しく制御されている。また航空機は監視され出発から着陸するまで指示されている。我々が免除される特別の理由があるのか。歴史を除外すれば何も無い。我々船だけの姿勢は何世紀もの慣習と経験で決められている。地上から船の制御が可能となると、支配者が船の動きをほとんど完全に制御することが出来ることを意味する。船の数、大きさと関連するリスクの必要性を通じて独自性は減退し、技術の進歩特に通信における特記すべき進歩で、いつでもどこでも船と通信できる。この制御方式は時には安全に関する決定に使用できる、だからIMOは船長を本社の干渉から守るなんらかの対策を立てなければならない。
しかし近代技術は色々な方法で活用できる。海運は進化を続け、従来式の技術ではもはや不充分となるから、我々には確かに時代遅れの姿勢を変更する動機が存在する。もし我々が集中すれば船舶制御システムを開発でき、これが関連する明白な問題を処理し同時に安全の強化を提供することは確実である。
既存のシステムは、50ノットで走行したり、大量の乗客を乗せた高速船の安全を保証出来るだろうか?今まで高速船に関連した重大な悲劇的事故は発生していないが、高速船の事故は起きている。我々は行動を起こさずに悲劇の発生を待つべきであろうか?我々には事故を避けるに十分な先見の明がある。