歴史的灯台、航路標識及び関連機器の保存に関する諮問パネルの作業により協会の事業に新たな領域が加わった。
確かに多くの事項を完成したが、なすべきことはまだ多く残されており、我々の作業は完了していない。
御出席の皆さん、私はこの機会を利用し、機関の発足以来40年間IALAを強力に支援してくれたドイツに対し感謝する。特に学者で思索家、我々の機関設立の祖であり1995年に最初に機関設立を提案した、Dr. Gerhart Weidermanに感謝の言葉をささげたい。有難うございました。
さて皆さん、次に主旨講演をするIMOの事務局長William O'Neilにマイクを渡す。
IMO事務局長Mr. W. A. O'Neilの講演の主旨
会長ならびに御出席の皆様。本日は第14回会議に御招待いただきまことに有難う。私は海運と海に歴史的に強力な関係があるこのハンブルグを訪問し喜んでいる。IALAは1960年の前半からIMOの仕事に参画し、我々の協議を高度なものにするべく貢献してきた。IMOが相談できる国際機関が、船舶の安全と海洋浄化と言う同じ目的に専念することは我々の強みの一つである。IALAは知識、専門家、経験の財産を保有し、IMOとそれで海洋社会全体を分担してきた。
ここへ来る前に会長と私は会議中に説明される大変興味あるいくつかの論文の要約を読んだ。そして私は、それらのどれくらいのものが現在IMO自身のなかで実行される作業にどれくらい関連するのかと思った。
一方人間はなんと長期間にわたり海上の安全を克服する為に戦ってきたかを考えさせるだろう。灯台はこの努力の最初の開発品であり、古代世界の7不思議の一つであることは驚くにあたらない。
今日でも灯台は航行安全のための一手段として稼動しているが、航行の安全向上の為に措置する別の方法も出現している。自動識別システム、VTS、GPS、電子海図その他世界を航行する多くの人々が改善しようとしている大変に関心の有る多くの問題が論議されるだろう。
これらの発明の全ては海上の安全を改善する大きな可能性を持っており、それら全てが今世紀の後半に出現した、ものすごく革命的な技術の産物であり、常に加速している様に見える。
しかし我々海運関係者は、これに対応した速度で変革しているかと時々疑問を感じる。我々のは昔の産業である。何百年ではなく何千年来継続し、その間蓄積された経験と伝統が誇りの根源であるが、時にはこれらは船の外壁に取り付いて前進を妨げるフジツボや海藻に似ている。新技術を効果的に使用するには我々自身が新姿勢を開発しなければならない。これは根強く染み込んでいる従来型のシステムや習慣を捨てることを意味している。