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しかし1644年木製の足場をNeuwerk島に立て冬季夜間には石炭灯火で船員に水路を示した。蒸気船が多くなると主な利点は、深い喫水、高速で風向きに無関係な夜間走行出来ることで、昼夜で使用できる正確な航路標識の需要が増大し、最初の導灯の設置となった。

1921年基本法が制定されるまで、ハンブルグはエルベの全航路標識に責任があった。以後この責任は連邦政府に引き継がれた。しかしハンブルグは市の境界線まで権利と義務を延長する協定書にサインをした。今日ハンブルグと連邦政府は水路掘削プロジェクトで並んで工事をしている。過去にそうであったようにハンブルグは依然として船舶交通の河川の安全に強い関心を持っている。エルベ川の航路標識は現状の技術基準を反映し、天候状態にかかわらず、海上を航行する最大の船舶でも昼夜航行が可能である。従来式の標識は基地の状況によって使用するばかりでなく、水先案内局の勧告と指針を伴ったレーダー支援で航行するときにも使用する。

この海運を支援し保護するためのより効率的で精密な航行援助施設により海運業は第3の繁栄期に向かっている。これらの航路標識が最大限の安全を航海に提供するとき、国民と国家にとって必要不可欠な役割を果たし、貿易と産業を推進させる。

最後にこの会議が大成功で、参加者が気持ちよくハンブルグに滞在することを願って締めくくりとする。みなさんを歓迎する。

 

Mr. R. Kingston IALA会長の講演主旨

市長をはじめ御来席の皆様。最初に、この美しいハンブルグ市で第14回IALA会議の主催者にたいし感謝し、更に海上安全と環境保護に関する国際協調の為の一里塚であるこの立派な行事に参画された全ての人に感謝する。

4年前我々はホノルルで21世紀に向けて挑戦的な航海に乗り出した。この4年間組織、技術の面で多くの事項を完成させてきた多くの人々の努力と成果に対し感謝する。

参加者の拡大と作業を能率化するため我々は委員会の組織的構成を再編成し、工業会員や理事会や委員会の仕事に姉妹機関を加えて参加者を増加させた。副会長と本会議の議長であるDr. Klingeは、ハンブルグの理事会において事務局に憲章の改定を検討させた。

技術的事項に関しては、GPSシステムにデファレンシアル信号の使用拡大を行った。IALAの電波航法委員会はこの分野の技術標準の制定に非常に大きな役割を果たした。VTS委員会は引き続き国際的調和と標準化に重要な作業をしてきた。大いに関心がある新しい問題は勿論自動識別システム(AIS)技術の開発である。電波航法委員会とVTS委員会はこの分野の重要な作業に関係している。IALAはIMOのこの分野に引き続いて技術的支援を提供している。

IALAは会員各国が行う次来世紀の全地球的な航行システム計画の立案に参加し支援した。

運用委員会は、サービス水準やサービス契約などの管理上の問題を含め、世界の海上管理にきわめて重要な各種の問題の作業を行っている。

エンジニアリング委員会は調達、維持管理と修理、及びエネルギー源の更新に関する指針を作成した。

 

 

 

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