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しかしながら一方で、山陽屈指の温泉郷を自負し広島・宮島などの宿泊基地としての売り込みを図る湯来町(8,406人)、世界文化遺産の厳島神社を擁する宮島町(2,449人)、「文化と交流のまち」を謳う大朝町(3,627人)、温泉や特産物をタネに集客を図る君田村(2,045人)など、規模の小さい自治体であっても、交流人口を増やすことに自覚的な自治体は、積極的に情報発信に取り組んでいることもうかがえる。

島内にはプロバイダーの事業者はいないものと思われるが、このため島民がインターネットを通じて情報を受信する際も、遠方のアクセスポイントに接続せざるを得ず、このことが障壁となり、情報の発信のみならず受信においてさえも、都市域に遅れをとってしまう事態を招いていると考えられ、3町連携によるプロバイダー設置を検討する必要がある。

 

【共同化すべき事業内容】

・ホームページやプロバイダーの共同開設

 

(ク) 「ブルー&オレンジネットワーク(仮称)」の構築

新潟県安塚町は、「雪を逆手に取ったまちづくり」を進めていることで従来から有名な町である。この安塚町では、まちづくりに内外の視点・考え方や協力を取り入れるため、「スノーマンネットワーク」を構築し、運用している。これは、観光、商用なんであれ町を訪れた人の名簿を本人の承諾のもとに作成するとともに、町民の中で具体的にまちづくりに関わりたい意向のある人についても名簿を作成し、これら二つを合体している。また、名簿記載の各人がどのような経験や技能などを有するかも整理してあり、定期的に町のニュースやパンフレットなどを送ることも実施している。安塚町では、町の諸構想・計画づくりやボランティア活動の際、それらの人々に誘いをかけ、協力を得ている。すなわち、「安塚ファン」との協力によるまちづくりに取り組んでいる。

また、県内では倉橋町においては、呉・広島市方面に居住している町出身者により結成されている「広島倉橋会」との交流が続いており、まちづくりについて、地域外からの目・立場からしばしば協力を得ている。大崎上島においても、内外の「大崎上島ファン」のネットワーク化への取組が検討される必要があろう。なお、そのネットワークは、海とミカンをイメージして、「ブルー&オレンジネットワーク(仮称)」とネーミングするのも一案と思われる。

 

そして、その拠点を「上島地域ふれあいセンター」に置き、大崎上島振興協議会により運営されるものとする。

 

【共同化すべき事業内容】

・「ブルー&オレンジネットワーク(仮称)」の構築

 

 

 

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