資料:総理府「海辺ニーズに関する世論調査」(平成6年)
(日本海事広報協会『海洋性レクリエーションの現状と展望』の図引用)
以下、主な親水レクリエーションの内容について概観する。
ア 種目によりユーザーが別々
海のレクリエーション・スポーツは、多数が参加する海水浴・釣りと、参加率の少ない舟遊びなどに完全に分かれており、参加者の少ないボート、ヨット、カヌー、ウインドサーフィン、ダイビングなどは、文化的な伝統、施設や用具、技術的な壁などもあり、それぞれ別世界をつくっている。
オートキャンプなどのアウトドア活動の一環として、「あれこれ楽しむ」という成熟時代にほど遠い状態にある。
イ カヌー
月刊誌『BE-PAL』での野田知佑氏の連載『のんびり行こうぜ』(1984年〜)や、週刊誌での椎名誠氏の紹介などにより、アウトドアライフの1つとして定着してきつつある。輸入艇が多いが、国産メーカーも健闘している。静水でのファミリー利用が中心であるが、激流で楽しむリバーカヤック(川下り)、ツアーを楽しむファルトカヌー(折り畳み式)、シーカヤック(海のカヌー)など多様化している。若い女性の参加も増えている。沖縄と北海道を中心に、カヌーを利用したエコツアーが、近年、話題を集めつつある。