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(1) 環境衛生分野

環境衛生の分野では、ゴミやし尿の処理が中心となっており、広域市町村圏などで取り組まれているものが多い。また、焼却や埋立にとどまらず、リサイクルへの取組も見られるようになっており、単独の市町村では十分なゴミ量が確保できず、費用的にも割高なことから、複数の市町村により効率化をめざす事業の一つといえる。

[広域連携の例]

○出雲市外六市町広域事務組合

島根県の出雲市、多伎町、湖陵町、大社町の4市町は、回収した古紙を再生したトイレットペーパーを学校などの公共施設で使用するほか、家庭向けにも商品化している。また、回収した空き瓶を粒状ガラスにして再活用することにも取り組んでいる。なお、同組合は7市町からなる複合的一部事務組合であるが、ここで事例として挙げているリサイクル事業には同組合を構成する他の3市町は参加していない。

○香肌(かはだ)奥伊勢資源化広域連合

二重県飯南町、飯高町、大台町、勢和村、宮川村、大宮町、紀勢町、大内山村は、平成10年9月1日に広域連合を設立し、1]ごみ固形燃料(RDF)化施設やリサイクルプラザの設置・管理及び運営、2]ごみの収集運搬及び処分、3]ごみのリサイクルに関する普及及び啓発に取り組んでいる。RDF施設の運営を目的とした広域連合は全国初のものである。

この地域は、これまで2つの組合に分かれていて、それぞれ焼却炉を持っていたが、いずれも老朽化してきたため、一本化して新施設を設置することにした。

 

(2) 福祉分野

高齢者福祉の分野では、介護保険制度の創設を受けて介護認定などで連携を検討する事例が出てきており、滋賀県においても湖西地域や東近江地域で介護保険への共同による取組が進められている。単独の市町での事務の困難さ、あるいは隣接する市町村間のサ-ビス格差への懸念などが要因となっている。

また、児童福祉の分野においても、週5日制への移行、あるいは母子保健事業の市町村への事務移管などを受け、取組事例が出てきている。

[広域連携の例]

 

 

 

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