(2) 公共交通による利便性の高い市街地づくり
ア 循環バスの運行
利便性が高いまちをつくるには、車社会に対応することはもちろんであるが、公共交通の利便性を高めることも重要である。交通手段の多様性を確保することにより、多様な属性の人々が市街地にアクセスすることができ、それがまち全体の活性化に結びつくことが期待される。
市街地での公共交通による利便性の向上においては、鉄道との連携がとれた、循環バス(コミュニティバス)の運行がその手段として有効である。そして、お年寄りや子供の乗り降りに配慮した超低床バスの導入など、人にやさしく、かつ環境にもやさしい循環バスとしていくことも重要である。このような交通手段は、住民と観光客などの来訪者双方にメリットを与えるものとなる。
イ 鉄道と一体となった中心市街地
現在、天竜市の中心市街地に最も近い駅として、天竜浜名湖鉄道の二俣本町駅が設置されている。しかし、まちの構造として必ずしも中心市街地と一体化されているとはいえないのが現状である。
鉄道乗り入れにより、公共交通の利用者を高める場合、中心市街地と鉄道駅との結節も重要な問題である。現在の二俣本町駅については、中心市街地との連携を積極的に展開していくことが必要である。
(3) 各鉄道駅の基本機能
鉄道の乗り入れが実現した場合、それぞれの駅については、現在保持している機能も変化するものと考えられる。乗り入れ実現後に想定される基本機能について整理したものが、図表6-1である。