イ タウンマネージメント・オーガニゼーション(TMO)の設立
TMOはまちづくりの企画・運営・管理を行い、空き店舗対策、イベント、行政への働きかけなどを行う機関で、主に商工会議所が中心になり、行政も加わった第3セクターで設立を計画しているもの多い。(例:会津若松市、金沢市など)
ウ 空き店舗の利用
空き店舗の利用には様々な形態が見受けられる。ミニギャラリー、高齢者生きがい店舗、農産物・特産物販売施設などが多く、一定の評価を受けているものも現れている。
家賃補助事業などは商工会議所が行うことが多いが、行政として補助することに対して「個別商店を税金で直接支援してもよいのか」という疑問や、補助制度を受けての新規開業に対して既存の競合する商店から苦情が寄せられるなど、課題も少なくない。
(空き店舗利用のタイプ)
●ミニギャラリー、ミニ博物館など(栃木市、金沢市、京都市など)
●高齢者生きがいショップ(長浜市など)
●特産物販売など(岡崎市、萩市など)
●福祉施設・福祉関連ショップなど(秋田県鷹巣町、大田原市、足利市など)
●チャレンジショップなど(小山市、甲府市、富山市、金沢市、岐阜市、徳山市など)
●コミュニティホール(酒田市、甲府市、岐阜市、出雲市など)
エ 跡地、空き地利用
甲府市、桑名市などで中心市街地にある商店街の中核を担ってきた百貨店や大型店舗などが、郊外の大型店舗などに客足をとられ撤退している例が多い。多くの都市では、その跡地利用について明確な方策を見出したところは少ない。また、JR駅周辺の旧国鉄所有地などが市やJRにより再開発され、複合ビルや住宅団地が建設されている例もある。
(跡地、空き地利用のタイプ)
●複合テナントビル(専門店ビル、ショッピングセンター、ホテル、立体駐車場、レストラン街、住宅)などによる商業核づくり(徳島市、山口市、熊本市など)
●公共施設(甲府市、直方市、郡山市など)
●イベント広場、イベントホールとしての利用(金沢市、西条市など)
オ イベントの開催
商店街共同でのイベントは、商店街が主催する七夕祭りなど古くからあるが、最近の例は祭りなどのように一時的な集客を図るためだけでなく、継続的に集客するために市民参加型のものや芸術性の高いものなど、情報発信も含め商店街としての特徴を出そうとするものが多い。また従来からのバーゲンセール型のものも定期的でない大型のものを開催し集客を図ろうとしている。
(活動内容のタイプ)
●従来型(岐阜市など)
●市民参加型(金沢市、大津市、京都市、福岡県杷木町など)
●シンポジュウム(勉強会)型(福島市、津市、京都府井手町など)