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(2) 市町村の商業規模と伸び率

ア 卸売業の規模と推移

都市の中心市街地を形成する商業のうち卸売業の規模をみると、平成9年に全県で事業所数約5,600カ所、従業者数5万人、販売額4兆1,000億円である。都市別の販売額シェアをみると、都市部への集中が顕著である。すなわち、11都市の卸売販売額は3兆5,000億円であり、全県の86.6%を占めている。町村部で最大の集積を有する玉村町の販売額は1,237億円であり、桐生・館林を上回り、伊勢崎市に次いで県内5位の規模を有している。また、笠懸町(590億円)、佐波郡東村(557億円)も規模が大きく、11都市中の7位の渋川市(549億円)に匹敵する規模を有している。これらの町村は、先にみた人口増加の顕著な地域である。

昭和57年からの推移をみると、全県の販売額は3兆円から4兆1,000億円へと36.4%増加している。これに対して、11都市においては昭和57年には2兆7,000億円の卸売販売額を有し、全県シェアは91.4%に上っていた。しかし、平成9年までの伸びは29.3%の増加にとどまり、全県シェアは5%低下している。これに対して、上でみた3町村はそれぞれ2.34倍、1.80倍、8.85倍という高い伸びを達成している。

 

図表1)-2 11都市の卸売業販売額の規模と推移

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資料:通産省調査統計部「商業統計表」、群馬県統計課「商業統計表」各年度版をもとに作成

 

図表1)-3 県内都市の卸売販売額の規模と伸びの比較

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資料:通産省調査統計部「商業統計表」、群馬県統計課「商業統計表」各年度版をもとに作成

 

イ 小売業の規模

次いで、小売業の規模をみると、平成9年に全県で事業所数約2万3,000カ所、従業者数11万7,000人、販売額2兆3,000億円、売り場面積231万m2である。都市別の販売額シェアをみると、卸売業の場合とは異なり、11都市のシェアは75.7%である。また、町村部の状況をみれば、卸売業の場合とは異なり地域別の差異は小さい。野村郡では大泉町(474億円)が最も大きく、安中市の規模(424億円)を上回っている。そして、大間々町(328億円)や笠懸町、群馬町、中之条町が300億円弱で続いている。

 

 

 

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