5 各国の対策例とその意義
(1)ドイツ
(ア) カールスルーエ市
カールスルーエ市では、都心をトランジットモール(公共交通だけが許容される歩行者ゾーン)整備すると同時に、そこを走る、市が運営するLRTの路線をDB(ドイツ鉄道)の本線に接続し、さらに、郊外のローカル線まで乗り入れた。これにより、郊外の住宅地と都心とが乗換え無しで直結されることとなり、郊外の路線によっては、乗客がそれ以前の500%以上の増加となったところもある。これは、ハード的にも、ソフト的(運賃)にも公共交通をseamless化した典型であり、その効果が現われたものであると言える。