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3] 削減率一律基準:全国平均の必要削減率で、都市規模によらず一律に削減する。これは、都市規模による効率の相違のバランスを維持した、いわば現状肯定型の考え方である。

 

図表2-5 3]削減率一律基準による都市規模別各種施策オプション目標値3)

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これらの考え方により、都市内旅客輸送のCO2必要削減量を各規模の都市群に割り当て、各種の施策オプションを単独で実施した際に必要となる施策目標値(図表2-3〜図表2-5)は、2010年に自動車燃費の1990年比20%改善が達成されていることを前提としている。例えば、図表2-3の中都市で相乗りのみによってCO2削減目標値を達成するには、自動車の平均乗車人数を1.24倍に、また、大都市で自動車トリップの鉄道への転換を考えた場合には、自動車旅客輸送の23%を転換する必要があることを示している。一方東京23区では、1990年に比べて2010年の人口が減少しており、20%の燃費改善のみによりすでにCO2排出量の目標値が達成されている。このため、必要CO2削減率はマイナスとなり、何ら対策が必要でないこととなる。

図表2-4の排出量一律基準の場合には、人口1人あたりのCO2排出量目標値が全国一律0.173[t-c/人]となる。この場合にも、東京23区においては、CO2排出必要削減率がマイナスとなる。これは、鉄道輸送の分担率や人口密度が高いことによる。その一方で、中都市ではより一層の公共交通への転換など厳しい条件が課せられることとなる。すなわち、都市活動の効率に応じた割り当てを行うと、中小都市におけるアクティビティを大幅に犠牲にせざるを得ず、その達成は非常に困難なものとなる。

 

 

 

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