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ESCO事業の導入・推進の支援策としては、大きく1]資金調達オプションの多様化、2]公的施設での需要開発、3]普及啓発の推進の三者が指摘される。

 

a 資金調達オプションの多様化

 

ESCO事業が総合的かつ抜本的な省エネを実施する事業に成長するためには、積極的な省エネ投資を支えるための安定的な資金の提供が求められる。このためには物的担保主義を前提とした現行の金融だけではなく、省エネプロジェクトの事業採算性を担保としたプロジェクトファイナンスの整備、およびリースの適用範囲を拡大する必要がある。プロジェクトファイナンス型の融資を実現するためには、以下の支援が必要である。

・パフォーマンス契約に対するリスク保険制度の開発

・資金提供者への債務保証の適用

また、プロジェクトファイナンスがほとんど行われていない我が国では現状ではリース適用範囲の拡大は現実的で有効な手段である。

・リース適用範囲の拡大による資金調達の支援

・契約終了時の買取/再契約価格規制の緩和

さらに省エネ投資に加速償却を認めることにより、税務上のインセンティブを与えることは、省エネ投資を促進することにつながる。

・取得固定資産の法的耐用年数の解釈の適正・柔軟化

 

b 公的施設での需要開発

 

ESCO事業導入・推進面での公的支援の役割は極めて大きい。第一に公的施設で積極的にESCO事業を導入することは、民間に率先して省エネルギーの推進を図ると共にESCO事業の育成両者にとって非常に有効である。これら公的施設の需要開発に関する支援策を以下に示す。

 

(a) ESCO事業導入口推進のための制度面での公的支援

 

ESCO事業は省エネルギー改修の事業採算性により成り立つことから、プロジェクトコストを引き下げる直接的な経済面での支援は強力な支援策となる。

 

 

 

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