論点メモ
○これからの高齢化時代においては、介護保険を受ける人や受けようとする人が、よい死に方の哲学をどのように取得するのか、きちんと教育を受けないと、これらのサービスをうまく利用できないのではないか。
○外国ではホームヘルパーが失業率対策の雇用調整として使われている例もある。しかし、経済的な効率性の観点だけではホームヘルパーの士気高揚は図れず、利用者の満足も得られない。どのようにホームヘルパーの人材を確保し、育成を行っていくかということは、大変重要な課題ではないか。
○介護保険制度において、高年齢者層の人数が増えて若年層が減り、便益者が増えていった場合に、国民負担率を考えると崩壊する危険性があるのではないか。
○介護保険は、年代により要介護発生率が全く違うにもかかわらず、保険料水準を同じにしているので私的保険では馴染まない。若年者から高齢者に所得移転しているようなもので税に性格は近い。ただし、それが社会的合意だということで社会保険として制度化されたのではないか。
○福祉というものは、ハンディキャップなどに対する補てんであり、その補てんは税金で行うナショナルミニマムなものであるべきではないか。そこを超えて行うことは福祉の概念を外れるのではないか。
○介護保険で、保険料を払っているのにサービスを受けられないという懸念については、もう少し様子を見ながら、民間、ボランティア、社会福祉協議会などを組み合わせてサービスをうまく回せるようなシステムを作る方向で対応した方がよいのではないか。