4 おわりに
地方分権時代の行政サービスの供給システムは、国が一方的に決めてうまくいくものではない。日本中の地域において、自分たちにあった姿を自分たちで考えることが必要であり、また、そうした多様な試みの中から他の地域でも取り入れたくなるものがでてくるのである。そういう意味で、本報告書では「自己再編成能力」という言葉を用いている。一組織内における再編成である地方行革、他の地方公共団体との再編成である合併はこの中心問題として総論において検討したが、個別論点でも検討を行う「人づくり」の問題も自己再編成に大きな関わりを持っている。
今後、日本各地において、様々な自己再編成の取り組みが行われ、地方分権時代の行政サービスの供給システムが形成されてくることを強く期待する。