住民への公表、住民の参加をどのように行政に結びつけていくか、自ら考え自ら行動するような人材をどのように確保するか、組織としての目的に向かってどれだけ職員の意識を高めることができるか、いかに効率的な事業・事務の執行を確保していくかなど、行政サービスの供給システムを見直すことがあわせて必要である。
これまでは、行革と言えば事業量の削減にのみ関心が集まる傾向があったが、最近の地方行革では、どのようなサービスが本当に地方行政において必要とされているのかを考えながら行革に取り組むために、民間企業におけるCS(Customer Satisfaction:顧客満足)の考え方にも通じる「地域住民の満足度の向上」を行革の理念として掲げる地方公共団体も増加している。
地方自治法をはじめ現行法制度上の問題もあるが、各地方公共団体において、様々な形で行政サービスの供給システムを改革する試行錯誤、いわば実験が行われ、その中から21世紀を担うシステムの方向性が見えてくることを期待する。