(2) 構造モニターの手法(成果の幾つかを記す)
・トレンドを見る:航海支援では荒天遭遇時の船体状態をできるだけ人の五感に近い状態で監視し、構造応答の予測をたてることが重要となる。かかる観点で下記手法を開発した。
→ 船体運動や構造歪の定量的モニターだけでなく画像(Wheel Houseから見た時々刻々の状況変化)や音(船首部の衝撃音)もモニターする(口絵参照)。
→ 短時間の応答履歴のデータを統計処理し警戒レベルを予測する(図3.2.5.2)。

図3.2.5.2 構造応答履歴の統計処理と時々刻々のモニター情報例
・相関を見る:船体運動や構造応答の同時計測データをもとにそれらの相関を見ることができる。
相関を利用して少ないセンシング項目で船体状態の監視と予測をする手法について研究し、ニューラルネットワーク手法が有効であることがわかった(口絵参照)。
・疲労履歴を監視する:モニターデータから疲労度パラメータの累積トレンドを見る手法を得た。
航海毎に構造に疲労がどのくらいたまっていくかがわかる(図3.2.5.3)。

図3.2.5.3 疲労度パラメータの累積トレンド(歪ゲージ貼付位置での縦応力)

計測データのトレンド表示例
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