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(2) 犠牲試験片

・犠牲試験片は船体構造部材の疲労亀裂予知に適用する。取付例や試験片形状は口絵に示した。

・犠牲試験片はカットバンのように疲労強度を検出したい箇所に貼付しておき、定期的に受感部を観察するオフラインセンサーである。簡単に取り付けられるといった特徴を有する。

・バルクキャリアのスツール内部の貼付例を示す(図3.2.4.3)。

 

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図3.2.4.3 バルクキャリアスツール内の貼付例

 

・高感度型の開発、ランダム荷重下での犠牲試験片疲労強度特性調査を行い、犠牲試験片による実構造の寿命推定法開発を行い実用化に備えた。

 

3.2.5 構造モニターの目的と手法の開発

構造モニターの目的には、船体構造の強度面からの航海時の安全確保と計画的な保守による船体構造の健全性確保という2面がある。こういった目的を勘案し役割や判断の為のモニター手法の研究を行った。

(1) 構造モニターの役割

・航海支援と保守支援の二つの役割があり各々に適したモニター法につき整理した(表3.2.5.1)。また構造モニターの判断対象項目を整理した。コンテナ船の側を示す(図3.2.5.1)。

 

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表3.2.5.1 構造モニタリングが有する二つの役割

 

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図3.2.5.1 コンテナ船における構造モニタリングの課題

 

 

 

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