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3]消費財輸入の新潮流

 

<輸入消費財の海外での流通加工ニーズの存在>

消費財輸入における流通加工は荷主の他、物流企業でも積極的に行われているがコスト削減のため、可能な限り海外での実施が望まれている。

<港湾・空港から小売店への直結国際物流ルートの構築>

商品の時間価値、物流の効率性に対応するため、港湾・空港から小売店舗等へ直送されるケースが増加してきている。

<コスト削減につながる地方港利用促進を前提とした海外物流システムの再編>

日本メーカーの海外製品はコスト削減が重要な課題であり、国内の内陸輸送コストを削減するために地方港の利用が進められている(敦賀港からの家電メーカーの輸入等)。しかしながら、地方港の場合、地方港向け貨物が海外で充分に集荷できない現状がある。このため、メーカーは地方港向けに海外で混載システム等を検討している。

<関西国際空港を活用した輸入ハブ空港化>

関西国際空港における海外路線と国内路線の就航を活かし、海外貨物を直接国内空港へ転送するシステムもみられる。

 

O海外での検品等の精度が低く国内で実施せざるを得ないが、今後は海外での検品業務を強化。(通販)

O東京に比べ、流通経路上での流通加工ニーズが低い。(フォワーダ)

O顧客のエーズに適時合わせるため、港湾から直接小売業、量販店に輸送されるケースが増加。(商社)

O地方港の利用。複数の海外現地工場製品を海外で混載し地方港で直接輸入。(電機メーカー)

O地方工場に隣接する地方港湾の積極的な利用。(電機メーカー)

O海外からの輸入品(ウニ、花等)をエアで直接北海道、九州等へ転送。(フォワーダ)

O大消費地に連結する大阪港への貨物の移動。(倉庫業)

 

4]その他

 

OSea‐Naccs等の導入によりアジアの貨物が港での通関が即日体制になれば、航空利用とほとんど日数が同じ(航空:海外から顧客倉庫まで6日、海上:同11日が7、8日に)。(商社)

O高付加価値貨物(高級アパレル製品、鮮魚等、kg当たり1000円以上)はコストよりも早さ。 (市場業者)

O航空フォワーダは荷主に対して輸送料金、金利を立て替えるため、資金が必要。中小フォワーダが参入しにくい。(フォワーダ)

O神戸は港湾物流が中心、大阪は港湾物流と近畿圏配送物流が併存。(倉庫業)

O新たな消費財は通関区分2、3(書類審査等が必要)の場合が多く、検査等に余分な時間が必要。(フォワーダ)

O多様かつ、高度な施設、ノウハウを必要とする流通加工サービスの存在。(港湾荷役業)

 

 

 

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