日本財団 図書館


(参考)フォワーダにおける混載差益の仕組み

 

1]海上輸送における海貨業者の収益を挙げる仕組み

海貨業者は混載差益の拡大により収益をあげる。混載差益の拡大の仕方には次の3つの考え方がある。

 

・ボリューム・ディスカウントにより船社から輸送単価を安く購入し、荷主に利益を付加し販売する。

・LCL貨物(1コンテナ未満の貨物)に対して混載率を高め、通常の混載率との差を拡大し収益を挙げる。

・既存の原価償却の済んだ自社施設の利用指向により収益を挙げる。

 

これらの考え方を実施するためには、時、方面別に対して貨物が集めやすい港湾を利用することになる。その際には、混載差益は往々にして内陸輸送費コストを吸収する。

ただし、FCL貨物(1コンテナ単位の貨物)に対しては航路さえ開設されていれば、そのまま、事業所に隣接する港湾を利用する場合がある。

 

2]航空輸送におけるフォワーダの収益を挙げる仕組み

フォワーダは混載差益の拡大により収益を挙げる。混載差益の拡大の仕方には次の2種類がある。

 

・ボリューム・ディスカウントによりキャリアから輸送単価を安く購入し、荷主に利益を付加し販売する。

 

・重量料金貨物と容量料金貨物をバランスよく混載し、通常の混載料金との差を拡大し収益を挙げる。

 

これらの考え方を実施するためには、時、方面別に対して十分に貨物量を集めることができる空港を利用することになる。その際には、混載差益は往々にして内陸輸送費コストを吸収することが可能となる。

(フォワーダの多くは国内トラック事業者でもあり、自社のトラック路線に混載することにより安価に輸送することができる。)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION