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f. タイ

経済危機により大幅に輸出が減少しているが、フィリピン、マレーシア、韓国、インドネシア、ベトナムなどに対する輸出は堅調にある。コンピュータ等の電子部品等の輸出が増加している。わが国企業の進出も多く、今後、中長期的にはこの基調に沿うものと考えられる。

 

表I-11 タイにおける今後の消費財輸出の未通し

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出所)「世界と日本の貿易」(1997年)

 

g. マレーシア

域内の国々に対して多様な輸出品目を供給する状況となっている。今後、中長期的にはこの基調に沿うものと考えられる。

 

表I-12 マレーシアにおける今後の消費財輸出の未通し

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出所)「世界と日本の貿易」(1997年)

 

3]東アジア通貨危機後のアジア経済の見通し

東アジア各国は急速な投資拡大とそのファイナンスの方法の問題(※)から、経常収支の赤字拡大を続け、その結果通貨危機を招いた。

しかしながら、東アジア各国の高い貯蓄率や、整備されてきた道路等のインフラ整備、さらには優秀な人材等、成長を続けるための基盤は十分にある。

東アジア経済の混乱はしばらく続くものの、今後、経済構造改革の一層の推進により、再び成長セクター化することが期待される。

 

※国内に流入した資金が実需に結びつかない不動産投資にも向けられ、また、国内投資のファイナンスを短期資金に依存する割合が高くこれにより、一時的な経済への信認の低下が資金の流出と大幅な為替の下落を通じ実体経済に大きな影響を与えた。(通商白書)

 

 

 

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