(4)消費財輸入の将来見通し
1]製品輸入比率の推移からみた今後の見通し
わが国における製品輸入について、輸入総額に占める製品輸入額の割合が1996年には過去最高の約59.4%となった。
今後、従来のように急激な増加というよりは堅調な製品輸入比率の高まりが予想される。
しかしながら、今後の米国等から内需拡大要請、経済危機に見まわれるアジア諸国との連携から、輸入増を促進する動きも出てくる可能性もある。
注)製品輸入とは、大蔵省発表の「外国貿易概況」の輸入品目分類で「化学製品」「機械機器」「金属・同製品」「非金属鉱物製品」「繊維製品」「その他(家具、木製品等)」の対象となるものを指す。
資料)「日本の製品輸入動向・96年版」97年3月(ジェトロ)より作成
2]相手国からみた消費財輸入の今後
次図は耐久消費財、非耐久消費財に対して、平成4年から平成9年の国・地域別消費財輸入シェアの推移を示したものである。
これをみると、中国が耐久消費財、非耐久消費財ともわが国におけるシェアが高まっている。特に、非耐久消費財は顕著でありわが国シェアの半分を占めている。その一方で、中国を除くアジア、西欧等は両消費財とも減少傾向にある。
また、米国に関しては、非耐久消費財は減少傾向にあるものの、自動車等の耐久消費財において増加傾向にある。