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2]東アジア各国における今後の消費財生産の見通し

 

以下に示す見通しはアジア各国の通貨危機前のデータ等から検討していることに留意が必要であるが、これら各国の経済建て直し後、中長期的にはこれらデータに基づく見通しでも十分に妥当性があるものと考えられる。

 

a. 中国

中国の貿易相手国は、日本、米国、香港、EUが中国の4大貿易パートナーとなっている。また、外資系企業の進出により加工貿易が増大しており、輸出総額に占める加工貿易の比率は約56%まで高まっている。今後、中長期的にはこの基調に沿うものと考えられる。

 

表I-6 中国における今後の消費財輸出の未通し

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b. 香港特別行政区

香港では地場輸出を主体とする輸出構造から、第3国の製品に付加価値を上乗せし輸出する再輸出、さらに「トランスシップメント」と呼ばれる積み替え貿易に急速に変化している。トランスシップメントの対象貨物として電気機器、衣料品等があり、今後、中長期的にはこの基調に沿うものと考えられる。

 

表I-7 香港特別行政区における今後の消費財輸出の未通し

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出所)「世界と日本の貿易」(1997年)

 

 

 

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