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村の中心から東方の地方生活圏の中心都市日向市(人口約6万)へは国道327・466・388号を経て約38kmの距離がある。東は東郷町(人口約5.6千)、西は椎葉村(約4.2千)、南は西都市(約3.7万)・木城町(約5.8千)、北は西郷村(約3.1千)に接している。

近年、人口は、表1に見るように、急速に減少し、昭和50年の4,131が平成7年にはそのほぼ3分の2の2,788へと縮小している。この平成7年の人口は県内44市町村のうちで5番目に小さく、平成2〜7年の人口減少率8.7%は4番目に大きい。まさに県下でも代表的な過疎化が進む山村である。老齢化も急速に進み、平成7年の老齢人口率29.3%は県下で3番目に高い。

 

表1 南郷村、人口・就業人口等の推移

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日々の通勤による就業人口の村内外の流出入は極めて少ない。南郷村常住の就業人口の92%が村内で就職し、南郷村で就業している人口の93%が村内に常住している。

就業人口からこの村の産業の動向を見ると、表1に示したように、第1次産業の低下と第2・3次産業の拡大が窺える。これは過疎地域に一般的に見られることで、むしろ次の点が南郷村の産業構造の特徴として指摘されよう。まず第1に、第1次産業が、依然として、この村の主力産業のひとつであること。とくに、平成2年〜7年の間に、その構成比は僅かに減少しただけである。平成7年現在、村の総人口の69%が農家人口で、総世帯の62%が農家なのである。

 

 

 

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