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部落区長、部落公民館長、育友会正副会長及び顧問、校長・教頭・教務、婦人会支部長、児童・民生委員、里親代表、在住の町議会議員、その他育成会で選任された者

まさに地区挙げての組織である。これら理事の互選によって会長を初めとする役員が決められる。育成会の活動は次の通り(「育成会規則」第3条)で、制度全体の運営と統括がその役割である

 

(1) 受入れ児童の募集協力

(2) 里親の委嘱

(3) 行政機関等とのパイプ役

(4) 山村留学並びにセンター制度、里親制度に関する研究

(5) その他、目的達成に必要な活動

 

他のひとつの組織は「やまばと山村留学実行委員会」である。この「実行委員会」は、1) 里親、2) 里親予定者、3) 地区代表の三者から構成され(「育成会規則」第4条の3)、里親の選定・委嘱に始まり、実親との話し合いを含め、制度の具体的実施に当たっている。

 

(4) 留学制度とその実施

留学制度の概要を示すと次の通りである。

1) 対象は小学2年〜6年の児童

2) 受け入れ児童数は若干名(実際は7名以内)

3) 期間は4月1日から1年間

4) 里親方式とし、児童は里親の住所に住民登録をする

5) 費用は(実親負担)は月額4万円と年額6万円

6) 町から里親世帯へ月額2万円の補助金交付

第1回の募集は平成6年1月から開始された。福岡市・北九州市などの都市部をターゲットとし、市議会議員の紹介なども依頼した。平成6年度以降の実績を表3に示そう。5年間で合計18名の児童を福岡市・北九州市・前原市を中心とする都会より受け入れた。初年度4月には久留米市からの6年男子1名だけを受け入れたが、10月から「木造校舎で学び卒業したい」という前原市の6年女子1名が加わっている。その後は、西日本新聞に記事掲載の協力を得て、ほぼ順調に推移しているが、7年度・9年度にそれぞれ1名・2名が途中で留学を止め実家に戻っている。

 

 

 

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