・産業
村の主産業は農林業と建設業である。(図4)
農業は、シシトウを代表作物とし、いちご、花卉などの施設園芸が盛んである。また、村内長引地区で栽培されている「長引スイカ」は高知県一の評価を得ており、高値で取引されている。また、JAは、愛媛県新居浜市で、農産物の直販市を毎週日曜に開催しており、将来的には常設店を出店する計画を立てている。すでに、高知市内には2店の直販店を出しており、好評を博している。
また、新たな県営農地開発事業として、村内島ヶ峰地区で36haの農用地開発にも取り組んでいる。同地の標高800m前後の高地を開発し、夏場野菜の栽培を計画しており、完成は3〜4年後になる。
一方林業は現在のところ間伐が中心であり、材価の低迷や、森林組合の作業班の高齢化などの問題が生じてきているが、問題解決の決め手がない状況である。
・むらづくりの方針
村は、むらづくりの方針の中でも若者の定住を重点課題として捉えている。これは、高知市から車で1時間という時間距離を考慮し、定住条件さえ整えば、村から高知市や隣接する伊野町への通勤も充分可能になってきたからである。
平成9年には定住住宅を14戸建設しており、そのうち村外からの入居者は5戸を数えている。残り9戸は村内からであるが、世帯形成期の村外流出を防ぐという意義を考えると、今後の成果が期待される。
また、島ヶ峰地区の開発に代表されるように、新しい農産物産地として農業開発にも力を入れている他、高知市から約1時間の距離を活かして、観光農業にも力を入れていきたいとしている。