1 吾北村の概況
・地域概況
高知県吾北村は、高知市の北部にある面積161.43km2の村であり、土地利用状況は、林野・原野が総面積の約9割を占めている。村は、高知市内から車で約1時間の距離にあり、瀬戸内海側の愛媛県西条市へも、村内をほぼ南北に抜ける国道194号線を通れば約1時間30分で行くことができる。この他、村内には東西に国道439号線が東西に伸びており、土佐町、池川町に抜けている。
村域は東西に細長く、その形はちょうど頭を西に向けて飛ぶ「むささび」に似ているといわれており、村内を通る2本の国道ナンバーを足した数(194+439=633)と語呂合わせをし、「633美(むささび)」を村のキャッチコピーとして使っている。(図1、図2)
村内には教育機関として、小中学校のほか高知県立追手前高校吾北分校がある。高校の分校は昭和26年の開校と古く、早くから高等教育の必要性を感じていた村人たちの熱意により開校され、現在まで受け継がれている。多くの山村は、中学卒業と同時に、通学のために他の市町村に移住せざるを得ないことも多いが、吾北村では分校があるため、高校卒業まで村内で過ごすことも可能となっている。