廃棄物の処理は、可燃物については平成元年に改築した町内の処理センターで処理するが、不燃物については鳥取県西部広域行政管理組合で運営する不燃物中間処理施設で処理し、平成5年からは淀江町に新設された最終処理場で対応することにしている。これは消防についても同様であり、救急時には西部広域消防生山出張所に配備されている救急車が出動している。日南町に限らず、このように公共の機能や施設に関しては、一町村ではなく広域化による整備が近時における過疎地共通の方策となっている。
しかしこの種の広域化は、同じ県内、同じ郡内でのことがほとんどで、郡域、ましてや県域をこえることは、まずありえなかったといってよい。その点では広域化といっても行政上の制約は厳然として存在しているわけである。その行政の枠組みをこえ、協同して共通の課題に取組む試みが行われている。今回訪ねた中国山地県境市町村連絡協議会、通称県境サミットがそれである。