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湘南コール・グリューン

 

会長 安藤美恵

 

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私が初めて藤沢市民オペラに出演させて頂いたのは湘南コール・グリューンに入って2・3年の頃でしたでしょうか、三枝成彰さんのオペラ「竜恋譜」でした。当時は楽譜も合唱のところのみだったので、コーラスの歌い出しに苦労したのですが、合唱団は舞台の両脇に机を頂き、楽譜を見ながらの演奏で、演技はありませんでした。しかし、次の「カルメン」では様子が一変しました。演技をしながら歌うことの難しさ、演技の気恥しさをたっぷり味わいながら、それでもだんだん物語りの中に入って行く楽しさは、次の練習が待ち遠しいようなうきうきとした気分でした。そして、手作りの衣裳と手持ちの服を、場面に合わせて選び、ネックレスを重ね付けし、大きなイヤリングを買い、つけまつげを買い、日頃は絶対に出来ない舞台化粧をして、その興奮状態で本番の舞台に上ったものでした。あの生き生きとした雰囲気は客席にも伝わったのか、「元気のいい合唱団」と評にも書かれて、私はすっかりオペラのとりこになってしまいました。あれから「アイーダ」「椿姫」「ファウスト」等、沢山のオペラに出させてもらい、その一つ一つが私にどんなに掛替えのない思い出と、心の豊かさを作ってくれたことか!藤沢の近くに住まい、湘南コール・グリューンに籍を置いたことが、こんな幸運を私にプレゼントしてくれたと、感謝で一杯です。これからも末永く、「藤沢市民オペラよ永遠に」と願って止みません。

 

湖南市民コール

 

会長 門井淑治

 

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湘南市民コールは、昭和60年の「アイーダ」より参加させて頂いております。

小澤征爾先生が、サイトウキネンフェスティバルで、オペラをやらないと、音楽の半分を知らずに終わるとおっしゃっていましたが、私達アマチュアの立場で、自ら参加してオペラの楽しさを味あわせてくれた、藤沢市や、何よりも細部にわたって御指導くださった、故福永先生に大変感謝しています。

そして、藤沢市民オペラを今に引き継いでくださった畑中先生、若杉先生のお陰で、今回日本初演とも言える「リエンツィ」に参加できた訳です。

若杉先生とは、湘南市民コールとしてより、晋友会合唱団として、長年に亘り共演させて頂いておりますが、JAO(日本アマチュアオーケストラ連盟)を指揮なさった時、その熱意に感激致しました。このJAOのコンサートは、全国から選抜されたメンバーが、一週間の合宿練習を経て、サントリーホールでコンサートを行うものですが、その練習に毎日付き合われ、いっしょに音楽を創っていかれる姿は、私達の様なアマチュア音楽家にとって、大変頼もしいものでした。日々出来上っていく音と音楽を、実感したときの感動は、言葉では言いつくせないものでした。

本日のコンサートに至るまでには、7月の練習始めより、5ヶ月に亘る時間がかかっています。そこで得られる感動は、私達合唱団にとってお客様とは一味違ったものとなるでしょう。

湘南市民コール単独としては、平成11年2月27(土)18時より、鎌倉芸術館にて、関屋晋就任40周年記念 第45回定期演奏会を開催します。新日本フィルの共演により、モーツァルトK337ハ長調ミサ他を演奏します。ご期待ください。

 

 

 

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