フィールドワークフェローシップに参加して
杉本容子(愛知医科大学5年)
私が国際保健、国際医療協力というものに興味をもち始めたのはちょうど一年前、大学の後輩から国際医療協力についての話を聞いたのがきっかけでした。そのときにこのフェローシップのことも聞いていました。とても充実した内容であること、かなり高い倍率であること・・・まだ国際保健、医療協力に対して全くの初心者の私からは、まるで遠い存在のことに感じていたのを覚えています。
それから10ヶ月後、フェローシップに運良く参加させていただく事のできた自分がいました。このフェローシップに参加するにあたって、私は、国際保健、国際医療協力、それぞれの分野について将来、自分がどのような形で関わることができるか、現場で関わる人の生の声を聞き、自分の目で見て考えたいと思いました。
今まで、国際保健、国際医療協力というとこちらから相手に何かをもっていくというイメージがどうしてもありました。しかし、国内研修、国外研修を通じて相手国の文化、宗教を十分理解したうえでニーズにあったプロジェクトを行い、あくまで相手の自立を促すことが大事であることが良く分かりました。
マニラのレベジスタ地区を訪れたときに地元の方がそう言っていたことや、タルラクでのJICAのプロジェクトで実際にそれが実行されていたのがとても印象的でした。
WHOでは将来国際保健医療の分野では語学力、専門性、人柄が大切であるという話をDr. Omiから聞きました。それまで私は、どのような形でこれから自分が関わっていくのか早く決めなければいけないのではないかと少々焦っていました。しかし、専門性がないままでこの分野に足を踏み入れてもいい仕事はなかなかできないというDr. Omの話を聞いて、今から焦る前にやるべきことがたくさんあるのだと感じました。まだまだこれからですね。
今回、様々な分野で活躍している他大学の人達やフィリピンの医学生と知り合えたことは本当に嬉しいことでした。様々な考え、価値感をもっているみんなと語り合い、吸収できたことは自分にとって本当に貴重な経験となりました。
これらの経験を踏まえ、今後もっと大きな人間になりたいと思います。
今回出会った多くの人々に心から感謝します。