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3月15日(日)

 

8:30-12:00 〔Function Room in Holiday Inn Manila Pavilion〕 総括ミーティング

15:25 マニラ発(PR432)

20:20 成田着 解散

 

総括ミーティング

各人の感想を述べていただいた後、出席して下さった都築先生、岩永先生から多くのコメントを頂きながら、今回の研修で問題になったことを確認しました。

 

1. 協力者として日本は何をなすべきか

土地の人が、その土地のものを使ってシステムを作り上げてゆくのを助ける。表にはなるべく出ないようにすべきであるし、実際日本人が現地で働く必要はない。協力が終わった後に何が残るかが大切だから。

また、その土地にあったもののみが根付いて行くのだから、地域の文化、習慣、人間関係の理解は不可欠。

以前はハードを与える部分に対する批判があったが、実際にはその部分に資金、特にまとまった資金がかかる。したがってハードを与える意味は大きい。ただその時、その国で維持しやすいように、その国で作ったものや、隣国で作ったものを使うといったことは考える。

 

2. どう評価し、どう改善して行くか

問題点は3つあるようだった。一つは統計を含めて調査というのがそう易々と出来るものではない。

二つ目は時間の問題。地域に根付いたものを作ろうとしているときに数年に表れる結果を急ぐと逆効果になってしまうということ。

三つ目が、内部評価では、なあなあでごまかしてしまうというもの。従って、いい加減にやってしまう。

解決策としては最初の問題には評価にお金をかけることもそれだけの意味のある評価をして結果を成功も失敗も発表して行くこと。きっと失敗プロジェクトの報告にも国際保健協力を行っている団体は興味を持つはず。最後の、評価が評価になっていないことに関しては評価というのが「日本人的」でないという指摘もあって難しいが、第三機関、特に民間の機関を使うということが考えられるとJICAによるTarlacのプロジェクトではUPの人口問題研究所に評価を頼んでいるそうである。もっともこの点フィリピン人も日本人に似ているらしくあまり厳しいことは書いてくれないらしい。

 

3. 受け手の問題

受け手国が長期的な視点を持っていないように思える。これは協力国の言いなりになっているため。また、担当が変わるため。だから多くの国を交えた協力者会議等で今後の方針を話し合うことが必要になってくると思われる。

 

 

 

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