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3月13日(金)

 

○本日のスケジュール・内容

RHU(Rural Health Unit)訪問 Municipal Health Officer Dr.Paz Sison

BHS(Barangay Health Station)訪問 Rural Health Midwife Ms.Mercy Manlutac

Community-run Drugstore訪問 Barangay Health Worker Ms.Beverly Reyes

JICA FP/MCH Project(Papet Show)見学

Resettlement Area for Mt.Pinatubo victims訪問

 

・BARANGAY HEALTH CENTER

人口6000人当たり1つのバランガイ・ヘルスセンターがあり、このバランガイは4つの村で構成されている。マーシーさん(地域の人気者のおばさん)がここを運営している。毎週火曜日に各村の巡回をしている。このセンターは地域に浸透しており、評価のかなり高いセンターで、いくつもの賞状が壁に飾ってあった。

このセンター管轄の家は地図で表示され、結核患者がいる家、ファミリープランニングの方法、ハンセン病患者のいる家を色分けしてある。清潔トイレが普及してから下痢の患者が減り、栄養失調の人数も減少している。Oral Health Treatmentを実施しており、脱水の経口補液を無料で配布している。

・妊婦の出産前検査と妊婦への教育

90年からファミリー・プランニングを開始し、全妊娠数は減少しており、96年には、妊娠した全ての妊婦がこのセンターで出産前検査を受けた。女性の体の絵が描いてあるエプロンがあり、骨盤部にある透明ポケットの中に、体内の変化を紙芝居のように説明し、性教育を行っている。このエプロンはJICAが配布したもの。

出産は、ほとんどが助産婦の介助で自宅で行われ、助産婦の教育も同時に行っている。毎週木曜日にスタッフ・ミーティングがある。出産の記録が残されており、出生日・出生体重・出産場所・介助人氏名が一覧表に記入されていた。夜中の出産などはマーシーさんの家族が連れていってくれる。家族の協力があってこそ、マーシーさんもこのセンターを運営できると語っていた。1〜2年前からワクチン接種が導入され、生後6週間目の検診の際に接種する。ワクチンの種類と日付を一覧表に記入し、誰がいつどのワクチンを接種したのかが一目でわかるようになっている。ワクチンの種類;BCG DPT 3回Measles Polio 3回HBV 3回

バランガイ・ヘルスセンターの運営資金は政府からの援助、他の諸外国の機関からの寄付、一枚100ペソの宝くじチケット制でまかなわれている。宝くじは年1回の当選日があり、当選すると、子豚が商品としてもらえる。子豚を飼育して、売ると30万ペソになる。

 

・Community Drug Station Program

一般家庭の部屋の片隅に薬棚を置いて、会員に安価で薬を売っている。薬効、副作用、診断書を読む訓練を受けたHealth Workerが薬を扱っている。Health Workerはボランティアで、毎月1度のミーティングと、3ヶ月に1度のワークショップに参加している。薬事法では薬剤師以外は薬をだしてはいけないことになっているが、Drug Stationは例外として認められ、196家族、この地域の20%の家族が会員になっている。徐々にだが、会員数が増加しており、1日20〜25人が医師の処方箋を持って訪れる。薬は基本的薬剤18種類に加え、数種類の薬剤を扱っており、扱える薬剤は30種類以下となっている。薬には必ず、商品名の上に化学名を記載してある。薬の処方で不明な点があれば、RHOに聞く。一般家庭の部屋の片隅に薬棚を置いてあるので、夜中でも薬を買いに来れる。

 

 

 

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