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3:世界の結核の現状と対策 (財)結核予防会結核研究所国際協力部副部長 下内昭先生

WHOの掲げる結核対策目標によれば「2000年までに結核の治癒率を全世界で50%から80%今、登録患者に対する新規患者の割合を70%から60%に減らす」としている。

結核対策が成功するには、少なくとも以下の5つの政策が実施される必要がある。

1) 既存の政府のコミットメント

2) 有症状受診者に対する喀痰塗抹検査による患者発見

3) 適切な患者管理の下で標準化された短期化学療法の導入

4) 薬剤安定供給システムの確立

5) 患者の記録および治療結果のまとめと報告を確立し、結核対策の管理を定期的に評価する。

 

4:ネパールにおける結核対策の実際 (財)結核予防会結核研究所国際協力部国際研修科長 小松良子先生

結核対策の基本方針は受動的患者発見とし、治療は原則的に外来のみとする。診断には喀痰塗抹検査法を用いる。処方は標準療法(12ヶ月)とはじめの2ヶ月のDOTSを含む短期化学療法(8ヶ月)を併用する。

プロジェクト開始による国家結核センター開設直後と、最近の諸状況の比較。最終目標としては、現在50%の患者発見率を70%に、40%の患者治癒率を85%に引き上げることである。

 

 

 

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