た。いずれも,子宮腔内に突出する,類円形の腫瘤像を描出している。本法は,また,14例の粘膜下子宮筋腫のうち3cm以上の大きさの7症例を診断を可能にした(図5)。これは,超音波検査上,子宮筋腫の特徴である,充実性腫瘍,低エコー域を有していることなどによっている。一方,3cmより小さい粘膜下子宮筋腫と子宮内膜ポリープは,類似の所見を有していることにより,両者の鑑別は困難であった(表5)。また,TVHSによれば,子宮腔内に突出する像(図3,4および5)の有無を指標にすることによって,子宮内膜増殖症を,1症例を除いて(図6),子宮筋腫および子宮内膜ポリープから容易に鑑別することが可能で,その精度は,sensitivity 0.94,specificity l.00,predictive negative value 0.96,predictive positive value l.00であった。 図6は,子宮内膜ポリープ類似の所見を呈しているが組織診断は内膜増殖症であった。本症は,一般に内膜は肥厚し,その表面は不整,不均一な増殖を示した(図7)。一方,子宮内膜の計測で5mm程度の肥厚を示し