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接続機器は,PCAT互換機(一般的には,DOS/V機とも言われる)と通称されるパーソナルコンピューターを使用した。これは,一般に販売されているもので良い。また,高速なISDN回線を無駄なく使用するために,ルーターと呼ばれる機器があると好ましい。ISDN回線を使用した場合,接続に要する時間は1秒弱で,実用上タイムロスはないと考えてよい。TAと接続用のソフトウエアでも同じ環境を構築できるが,接続の安定度,設定の容易さ,保守,あらゆる面でルーターによる接続の方が有利であると考えられる。費用的にも,最近はダイアルアップルーターと呼ばれる,ターミナルアダプターとそう大差ない価格のものが多い。

具体的な接続は,市立宇和島病院の形成するUMHNET(Uwajima Municipal Hospital Network),及び,宇和島圏域の民間ネットワークUIC(Uwajima Internet Community)と接続し,不測の事態でも,どちらからでも情報を伝送できる状態として回線を確保している。UMHNETとUICは双方とも,STCNと呼ばれるインターネットプロバイダを介してインターネットに常時接続されている。

OS(オペレーティングシステム)と呼ばれるシステムは,Windows95とFreeBSD(PC-UNIXと言われる無料のUNIXである)。プログラムは,Netscape Communicator(現在個人使用は無料)。一般の電子メールソフト(Message ManagerとMew),やはり,個人使用が無料のpgp暗号化ソフトを使用した。

また,診療所内の機器は,前述の如くLANにより互いに機能のバックアップをし,その記憶装置(Hard Disk Drive:HDD)に数日ごとに最新のデータを互いにバックアップしている

 

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図1 ネットワークの形成

 

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図2 診療所内のネットワーク

 

資料1 PGP公開鍵(暗号キー)

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IV 実験及び結果

公開鍵と呼ばれる筆者の暗号鍵を資料1に示す。このように,人間の目には文字,数字,記号のランダムな羅列にしか見えないが,これをあらかじめ自分のコンピューターに組み込み,そして信頼する相手に送って組み込んで使用して貰うことによって意味を持ってくる。

筆者が専門医に個人的に送った問い合わせのメールを資料2に示す。これは,文書作成時にパスフレーズと呼ばれる合い言葉をキーボードから入力することで得られる(たとえば,hirake-gomaでも何でも,他人にわかりにくく,自分にわかりやすければよい。そして,それは絶対の秘密としなくてはならない。パスワードと同様と考えればよいだろう)。これもまた,文字,数字,記号の羅列であるが,あら

 

 

 

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