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ALDSについては今まで私たちが運動しなかった。今まで、何もしなさすぎたし、知らなかった。ループにはそれ自体大きな欠点があるのですから、ループと赤外線か、ループとFM、二つの組み合わせは絶対に必要だと考えています。去年の10月、静岡県で全難聴は大会をやったんですが、あの時も私は担当しましたが、大きなホールでは一階と三階があるんですね。その場合、ループは難しい問題が生じますが、赤外線はほとんどスピーカと同じように考えて良い訳なんで、入れやすいのです。結局どれか一つでは駄目で、ホールは2つ入れるべきと思います。今のところ一つ入れるのも大変ですけれど、私は、2つ必要と考えます。

なぜファーストチョイスとしてループをいれた方がいいかというと、全国ほとんどの所で、人工内耳をいれた方の方が強いわけで、はじめてループで聞いて、あまり聞こえない、人工内耳の方は初めの頃は半分くらいの方はループ受け付けないと思います。ただ、ループの扱い方が下手な面はありますが、赤外線だと、人工内耳の手術を受けた方が初めから割とよく聞こえるのです。しかし赤外線をはめてしまった後で、赤外線ではレシーバを必要とするので、後でループと言っても、ほとんどのところは受け入れて貰えません。私がループを、と考えるのはそのことも一つの理由です。それから、大沼先生からも話が出ていましたが、皆さんあまり持っていないと思いますが、できれば個人用の「FM補聴システム」も一台は持っていたいですね。私は、ワイヤード補聴システムというのもつくっていまして、それが一番音がよいです。ライン入力であるからです。人工内耳の場合でも、線引っ張って入れるのが一番よく聞こえるのは、ライン入力だからです。

法制度化による補聴援助システムの設置の義務づけと補聴教室開催事業の二つは私の持論であり、一日も早い実現を願っています。そして三つ目にはループやFM、赤外線などで難聴者の社会参加を助ける補聴支援専門員の設置を強く訴えたいです。また視聴覚障害者情報提供施設はぜひ補聴問題に対応できるよう見直すべきと私は考えています。補聴器の普及にも最大限の努力をすべきです。ところで他のすべてのことはそんなに、難しくないんですが、一番難しいのは一般の方々にマイクを持っていただくことです。マイクさえ持ってもらえれば、聞こえは確保できる時代になってきたと思うが、ということで、私の話を終わります。

大沼/どうもありがとうございました。時間もあまりありませんので藤田先生にお願いします。

 

 

 

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