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充分にいい音質で伝達できない、音も漏れます。補聴器使用者以外への配慮がないなど。ループにはターンループ、フラット方式と二つがあります。今日会場に敷設してあるループはターンループ方式です。これについては、詳しく遠藤さんがお話ししますので任せます。

その次にFM補助システムについて。

話し手にFMマイクを渡すだけで利用がどこでも可能。コストも安く、個人用に最適。問題点は同じ部屋で使うのに限りがある。集団補聴が無理。航空機内では利用が制限される。

FMは話し手の声を電波にのせ、FM補聴器で受信をするものです。耳かけ形と呼ばれるもの以外に、FM受信機と補聴器を接続するものもあります。シルエットインダクタなど、三つの方法がある。これらにつきましては、向き不向きがあります。資料の110ページにでてます。私のいる教育学部では、子どもの難聴、お子さんにFMを使って貰うのがテーマになっています。今までの補聴器は音を聞く側がこっそり付けていれば良かった。でもFM補聴器にすることで、「私が使ってる」という風に、話す手にマイクを渡さなければならない。補聴器に対する受容、FMマイクを持つ人にも配慮が必要です。例えば口許からの位置、マイクの使い方一つでも、やるべきことがあります。このカードは子ども向けのものですが、「私はFMを使っているので、マイクはこんな風につけて」とカードに書いておくと良いですね。これからのFM補聴器はこういったコンパクトな物に変わっていくと思います。日本以外から輸入することになるのですが大沼先生から説明がありましたが、電波法があるので、日本以外の国からFMシステムを欲しいと思っても輸入することができない状態です。それから、FMシステムと耳あな形補聴器ですが、耳あな形とFMシステムが接続出来る場合があるということも覚えて下さい。

赤外線システムですが、この会場にある黒い四角いものです。設置が容易、信号も安定してる。部屋で使用できればとても長所があるが、専用の受信機が必要。太陽光のもとでは使えません。個人用として用いるには装置が大げさになることもありますが、最近はTV用のもが市販されるうになり、手軽に利用できるようになったと思います。こういった補聴援助システムALDについてですが、いろんな場面が想定できる。

話し手がー人、聞き手が一人

話し手が一人、聞き手が多い時。

話し手が多く、聞き手が一人

話し手が多く、聞き手も多い時。

電話の問題、感覚代替機器です。場面ごとに少し説明します。

一対―の時はFM補聴器が使用の対象になる。話し手1対聞き手多数の時は磁気ループや赤外線

話し手多数聞き手一人の時今後利用が期待される方法は有線を用いる方法です。

マルチマイクと書きましたが、沢山の人にマイクを持ってもらう方法です。

話し手が多い場合、FMを用いようとすると周波数の適性配置が難しいと思われます。人工内耳システムにFMを接続するのも代表的な使用側です。

 

 

 

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