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5. 会館やホールなどのPAシステム

 

会館やホールなどのPAシステムは、使用目的によっていろいろな型があります。多くの場合は、舞台の両脇(専門的には(そで)と呼んでいます。ちなみに舞台に向かって左側を下手袖(しもてそで)、右側を上手袖(かみてそで)と呼びます)に音響調整室と直接つながっている音響回線が並んでいます。この回線を通じて、舞台から音響調整室までマイク音声を送ったり、音響機器室から舞台までカセットの音を送ったりすることができるわけです。

会館/ホール用PAシステムの代表的なブロックは下図の通りです。

 

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私達はホールで大会を開いたりすることがよくあります。その際、赤外線補聴システムや誘導ループを持込んで使用したい時には、音響室からこの舞台袖の回線端末盤(舞台袖コネクターパネルといいます)に音声を送ってもらって、それを赤外線補聴システムや誘導ループの入力ジヤックに接続します。

また、要約筆記者や手話通訳者など舞台袖や舞台下で作業する時に発言者の内容が聴き取り難いことがよくあります。その時はこの舞台袖コネクターパネルを使って発言者のマイクの音を送ってもらって要約筆記者や手話通訳者の近くで小型のスピーカーを使って鳴らしてもらう(これをモニタースピーカーと呼びます)ようにすれば、確実に発言者の声を聞き取ることができます。

大きな会館やホールにはほとんどの場合、専門の担当者が待機していますので打合せの段階で赤外線補聴システムや誘導ループなどの持込み機器の件や要約筆記者、手話通訳者へのモニタースピーカーの件を申し出れば対応してもらえます。

 

 

 

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