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また少年団や青少年は、過去英国における理念として存在していた考えでありますけれども、16歳で国家試験を受けて18歳でまた国家試験を受け、それから大学へ行くとか就職するというようなシステムがどんどん分散してきております。いまはそれこそ束になって資格を身につけるというほうが、メインになっています。それによって実務試験とか、その実践もありますけれども、仕事をするにあたっては資格というものをどんどん取らなければならなくなってまいりました。ですから、私たちの訓練の方式も変えていかなければなりません。変えることによっていまの流れに乗っていかなければならないわけです。

また、少年団員は、一日中学校で費やします。トレーニングの上でやはり黒板の前に座って講義を聞くよりももっと実践をしたいという考えを持っています。エンジニアであれば、自分でものを修理したりとかできるわけです。ですから、ボートに乗せてそれを実践的に訓練させるということも好んでいます。

したがって私たちはたいへん活発に行動しています。さらに、英国では大学の教育課程を経て、私たちの資格、私たちの立場の認知度というものをコミュニティのなかで高めていこうと考えています。また職業訓練の資格というものが英国国内にはあります。これは過去10年間にわたって確立された資格ですけれども、料理長とか、エンジニアといった資格がMBQとして認められるように努力しています。

さらに重要な点というのは、後ほどお話ししますけれども、基本的なリーダーの育成の資格を認めてもらおうと働きかけています。なぜならそのような制度を確立することによって、青少年を維持できると考えているからです。オフィサーはいま、高齢化が進んでいます。これは他の国と同じように私たちの問題でもあります。18歳に少年団の卒業生としてユニフォームを着続けてもらいながら、運動に参加し続けていただきたいと思っています。ですから、彼らのトレーニングを充実させなければなりません。

このままいても価値あると思ってもらうようにしていかなければなりません。もちろん財務的にゆずっているわけではないと、しかもこうした資格が取れますよということが、ひとつのインセンティブになるということです。その問題を解決できれば、若い成人を失うことにならないと思います。また人を追い返してはいけないと思います。

私たちが直面した問題で、いま調査してそれに対応するためにルールの変更をしているのですけれども、青少年は大学に進学します。進学することによって家を離れまた部隊を離れ何をしているのか。私たちにはだいたい400の単位団が国内にあります。もしそちらを退団すればずっと去ってしまう。戻ってこないというふうになっています。ですから、人を保持していくということに努力を注いでいます。

以上、これまでの私たちの活動について報告しました。ただ、来世紀にこれをしているのではなく、私たちの社会の変化のプロセスはすでにスタートを切りましたので、来世紀まで行動をとるのを待ってはいられません。さもなければその頃には静的な人間になってしまいます。行動はとり続けなければなりません。ご静聴ありがとうございました。

 

仮議長(カナダ):マーティンさんありがとうございました。イギリスのプログラムの概要説明をいただきましたが、すばらしいポイントがこのプレゼンテーションのなかにいくつもあったと思います。あとはほかのメンバーの方々にもご意見をいただきたいと思います。次はアメリカです。

 

ブルース・B・スミス(アメリカ代表):私たちは、もし正しく進んでいるのであればそれを変える必要はないという理念を持っています。ですので、いままで私たちが関与してきたプログラムは、もちろん来世紀における変化にも対応しなければなりません。学校での問題にも対応しなければなりません。コンピュータ指向にもなっていますし、変化に対応するということは今後も続けたいと思います。

 

 

 

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