に板の強度が上がるからである。これはPI-01,PI-02,…が断面積順の番号になっており,断面係数や設計水圧の値の大きさの順になっていないためである。この理由から同様にして,板部の設計水圧でPI-03の方がPI-02より低くなっている(PI-03のBrがPI-02より小さいため)。
4. 規格の適用方法 この規格の具体的な適用方法については,解説参考1及び解説参考2に示す。
解説参考1 形材の寸法の決め方の手順 “軽構造船暫定基準及び軽構造船基準(案)”に基づく5083材の平板について,テーパー付き船用アルミニウム合金押出部材の寸法の決め方の手順を,次に示す(この参考は,規定の一部ではない。)。
(1)解説参考表1は,“軽構造船暫定基準及び軽構造船基準(案)”に基づく5083材の平板についての設計水圧,ロンジスペース,厚さの関係を示す。この両基準の規定では,平板の第1塑性ヒンジを生じる一様分布荷重が設計水圧であるとして,塑性モーメントは耐力σrに対して1.2の安全率,すなわち、σr/1.2に対する塑性モーメント荷重となっているので,この計算を行ったものである。
なお,規則によっては,ピッチから板厚が求まる場合は,解説参考表1の板厚とピッチから設計水圧を読み取るものとする。ただし,各規定の設計水圧の値をそのまま使用して,この解説参考表1から板厚を求めても両基準の求める板厚にはならない。これは,両基準の板厚算出式が異なるためである。
(2)(1)で求めた設計水圧によって,解説参考表2から船用アルミニウム合金押出部材の板の部分の寸法を求める。この規格を使用する場合は,本体表2の設計水圧を使用する。
(3)(2)を満足するもので,ロンジ,ビームなどの要求断面係数から本体表2の断面係数に合うものを選定する。
本体表2の断面係数が大きすぎる場合には,ロンジなどのスパンを大きくして,要求断面係数に近づける。