(e)ANNEX Eについては、幅が75mm以下のPhoto-luminescentのLLLの残存照度が幅の4乗に反比例することの根拠(LW4=300)が議論されたが、明確な回答は得られなかった。但し、幅の1乗よりは幅の影響を大きく受けるため、「LW=一定」ではないことも確認された。議論の結果、単位を揃える以外は現状のANNEX Eを保持することとなった。
(f)全般に、editorialな修正を加えた。
以上の修正を加えた規格案をコンベナーが至急仕上げてSC1事務局に提出し、FDISとして投票に出すことをSC1に提案することとなった。
(3)ISO/CD 17631:Shipboard Plans for FP and LSAの検討
本件については、今年1月に開催されたIMOのFP小委員会にISO/TC8からCDを提出したところ、ロシア及びフィンランドからコメントが寄せられた。これらのコメントも加えたCD投票へのコメント集(日本の意見は添付資料14参照)が会議場で配布され、これに基づいて検討した。主な検討内容は以下のとおりである。
(a)Shipboard plansの縮尺については、インドが5000GT以下の船舶は1/100とすることを提案しているが、現状の文書でも1/200は最大縮尺でありShipboard plansが小さ過ぎないようにする規定は含まれているとして、現状の文書を保持することとなった。
(b)A級及びB級仕切りの防熱等級(A60、A30、A15、A0、B15、B0等)を区別して表示するかについて長時間議論した。すなわち、ISO/CD 17631のShipboard plansでこれらを区別して表示すれば、新作業項目のSymbols for structural fire protectionを網羅することとなるので、新たにSymbols for structural for protectionを作成する必要はなくなる。これに対し、防熱等級を区別してShipboard plansに表示すると、Shipboard plansが煩雑で分かり難くになり、非常の際に支障を来す恐れがあるため好ましくないとする意見が多く出された。従って、平面図にA級及びB級隔壁を色別で表示することに止めることとし、Symbols for structural fire protectionは新規格として別途作成することとした。
(c)A級及びB級防火隔壁を示す色について、ロシアはB級隔壁の色を黄色としてすでに使用しているため、黄色を強く主張した。これに対しドイツは、黄色は色が薄く、また退色して見え難くなるため、青色を強く主張し、賛同を得た。ロシアはさらに、B級隔壁の色を青色とする場合、現存船の黄色を用いているShipboard plansを代える必要があるか検討すべきと主張した。
新規格は現存船へも適用することが好ましいが、その議論はIMOのFP44(2000年2月開催予定)に当規格を提出してFPにて議論すべきということとなった。
なお、検討する時間が不足して3.3項へのコメントまでしか取り扱えなかったため、本件をDISとすることへのコメント審議は、今年10月開催予定の次回WG3で引き続き検討し、その後DIS投票へ出すようSC1へ提案することとなった。また、コメント集の3.4項以下のコメントに対して意見を6月30日までにコンベナーのMr.Abbateへ提出するよう、WG3のメンバーは要請された。