標準化を必要としない理由では下記意見が多い。
(1)支援情報表示の標準化
・普及率が低く、標準化は時期尚早。
・顧客毎或いはメーカー毎に標準化されている。
(2)制御・操作方法の標準化
・複数メーカーが関与し、標準化は事実上不可能である。
・灘着桟時はタグを使用する。(外航)
3.3 標準化すべき項目
6項の標準化すべき項目に対しては外航、内航、経験者とも同じ傾向を示しており、各項以下の標準化を望んでいる意見が多い。
a.支援情報表示
・最低限表示すべき項目
・表示すべきデータの精度
・シンボルマークの形状や色
b.推力や船速を指令する方法
・操作スイッチの機能
・操作スイッチの操作方法
c.各機器との接続
・最低限接続すべき信号の種類
・切替の手順/方法
・切替時のインターロック
4. 今後の方針
離着桟援助装置はここ数年、複数のメーカーが内航船向けにジョイスティック式操船装置を開発し、普及し始めたところである。技術的には
・低速域に於ける船体運動モデルの確立
・RTK GPSを始めとする高精度測位装置の実用化
・紙海図と同等な電子海図データベース(ENC:Electronic Navigational Chart)の整備及び表示技術の確立
により、より安全に離着桟操船を行える援助装置普及の可能性が高くなってきていると言える。今回の調査で標準化の要望が顕在化していることが明らかになってきたが、技術的側面だけでなくマン・マシン系としての検討を加えながら標準化の方向性を決めていく必要があると思われる。