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所用で欠席のため、Mr.P.Newberg(ISO Marine Fuel Standards WG)が議長を務め、Mrs.Wanda Fabriek(Secretary、Lloyd's Register)が、議事の進行を補佐した。会議は議事次第に沿って進められ、欠席者からのコメント、前回議事録の確認などを行った後、前回(39回)同様、3つのグループ(図3)の作業結果が、それぞれ報告(途中、昼食とコーヒーブレイクを含む)(図4)された。

 

(1)燃料油中への廃油混入問題

[Sub-group“Used Lubes”]

Mr.P.Holmvang(グループ長、DNV Petroleum Services)から、このグループが行った調査結果(1)の説明があった。その内容は、(a)廃油の簡潔な定義と燃料油中の廃油の検出方法、(b)機関製造者による機関における、廃油許容量についての見解、(c)燃料前処理装置に対する同様の見解、(d)廃油混入に関する事例と統計資料、(e)CIMAC WG“Heavy Fuel"が発表した内容の見直し、(f)廃油混入が確認された場合の対処方法の提案などであった。

図5は、16,296試料油中のZnの濃度を調べた結果である。0.5mg/kgが95%を占め、殆んどの燃料油中からZnが検出されたことを示す。また、Znが20ppm以上含まれる灰分の成分について、65例が報告された。

 

(2)機関入口における燃料油性状

[Sub-group“Engine inlet”]

Mr.D.Bastenfoh(グループ長、SEMT-Pielstik)から、機関入口での望ましい燃料油性状に関する、(a)今日までの経緯と背景、(b)基本的な方針、(c)燃料油の品質(規格)、(d)前処理装置の役目(目的)、(e)燃料油管理の在り方、(f)規格外燃料油の対処方法などの説明があり、期待された具体的な数値の提案は、次回会議に諮ることとなった。

 

(3)CIMAC燃料油規格の見直し

[Sub-group“Revision”]

Mr.k.Aabo(グループ長)にかわって、Mr.R.Thornton(Trans-Tec.Service)から、規格項目に追加されたNaについては、上限50ppmに、本分については、ISO 8217案(1.0%から0.5%に低減する)に、CIMAC規格が合わすとの説明があった。また、硫黄分については、長時間を要して議論がなされ、CIMAC D〜Kクラスに15%を追加することでよいとの意見が強く出された。 結論は次回以降に持ち越した。

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図3 CIMAC Heavy Fuel Working Group Composition of the sub-groups September 1998

 

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図4 CIMAC WG “Heavy Fuel”会議

 

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図5 重質油中のZn濃度

 

 

 

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