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報告(2):西本金治氏

森の学校に参加させていただいたおかげで、なんとか好きな木の家を建てることができました。関係者の皆さん、本当に感謝をしております。

いくつかスライドでご報告します。

・はつかり木材さんが材木を搬入しているところ。二ツ井町から10t車で材木を搬入

・上棟式。

・柱をだして骨組みを見せる工法。軸組工法、日本古来の建て方。

さて、自分の家を探し求めるまでの経緯を話したいと思います。

最初に家をたてようと考えた時に、車で自分の住んでいる周辺の3ヶ所ほどの住宅展示場のショールームにいきました。そして、97年3月にあるハウスメーカーと仮契約しました。しかし、どうしても納得できない感じがしているときに、読売の広告欄に森で遊び森を考える学校の記事を見つけて二ツ井町まできました。朝にニツ井町に着きまして役場の受付にきてみると、にこにこして優しそうな方がいらっしゃいました。これが工藤学さんでした。そして役場の中を案内してもらいました。また、この縁で森の学校が終わってから工藤さんから木ネットの情報を教えていただきました。7月に柏の木ネットで建てられた小川さんの住宅の見学会にいきました。本当にびっくりしました。今までツーバイフォー等の工法しかないのかなと考えていたのですが、これをきっかけに直ぐに木ネットに施工を依頼しました。

去年の10月12日に地鎮祭をし、11月22日が上棟式です。

伝統ある材を使って、我々の家も建てられるということで、本当に感謝しています。自分の好きな木の家に住めるというのは、森の学校のおかげで感謝にたえません。

 

報告(3):竹田純一氏

里地ネットワークの事務局長をしている竹田です。

現在文明の転換期、世紀末にあると言われています。その中でわれわれは何ができるでしょうか。里地ネットワークでは、現在の社会の行き詰まりの中で、どう持続可能な社会シナリオを描けるか、挑戦したいと思っています。里地ネットワークは環境庁の里地研究会から生まれた組織です。環境を保全した地域づくりというのが究極の目的です。

さて、森の学校に参加している人はどんな人か、それはニツ井町の中でかつて森と関わる生活をしていた人、これからも関わりたいと思っている人、都市側・町側では当然住宅に関わる人、設計士さん、工務店さんの方々、本来の家に暮らしたい人、生活のことを一生懸命考えたい人、学校の先生、子供たち、おじいちゃん、おばあちゃんなどです。広く呼びかけて、これからの暮らし、家、住まい方、森、ニツ井町地域の問題など一緒に考えていける人に集まってほしいと思いました。学校の参加者の中から真剣に家づくりを、住まうことを、暮らしかたを考えてくれる人が実際に家を建ててくれればすばらしいな思っていました。そして森の学校を通じて暮らし方、生活の仕方、住まい方を考え、そこで学んだことから自分たちの暮らしを見直し、新しいマーケット・新しい流通へと結びつけていく。それをどこまで拡大していけるか、みんなで考えていけないだろうかというのが森の学校の当初の趣旨です。

ニツ井の中、米代川流域、またこの広域圏で本来あるべき暮らしをつくっていくためには、ニツ井町の中で、気づいた人が組み立てなくてはいけないと思います。

私も全国ネットの仕事をしていますが、宮崎県の諸塚村ではそのような取り組みが始まっています。宮崎県の諸塚村はおもしろいところです。集落の中で、自分たちの集落の計画をすべてたててしまいます。住民の意識・自治は非常に高いところで、ちょうど一年半前から動きがでてきています。

 

 

 

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